二十四節気と旬
の順になります。
「四時八節」という言葉がありますが、「四時」は「四季」、「八節」は『呂氏春秋』にある八節気を指します。
二十四の節気は漢初の『淮南子・天文訓』に見られます。
夏至は一日で昼が最も長いので、「長至」ともいいます。逆に冬至は昼が最も短いので、「短至」ともいいます。また、春分は「日中」、秋分は「宵中」と呼びました。「中」は等しいという意味で、「日中」も「宵中」も昼と夜の長さが等しいことを表します。
二十四節気は太陽の運行を基準にしているので、太陽暦に符合しており、現在の暦では毎年ほぼ固定されています。十二カ月が二十四に分けられているので、一カ月に必ず二つの節気が存在します。月の初めの節気を正節(またはそのまま「節気」)といい、後ろの節季を「中気」といいます。
しかし農暦(旧暦)の一カ月は二つの節季を合計した期間(太陽暦の約一カ月)より平均で一日から二日短いため、時間が長くなればなるほど節気に遅れが生じます。その結果、ある月は正節しかなく、ある月は中気しかないということになってしまいました。
例えば2017年は閏六月があります。
2017年の旧暦六月は小月なので二十九日で終わります。新暦(太陽暦)の7月22日になります。次の月は7月23日から8月21日までの三十日(大月)です。この間にある節気は十六日(新暦8月7日)の「立秋」のみで、中気がありません(立秋の前の「大暑」は新暦7月22日で、立秋の後の「処暑」は新暦8月23日です)。ここから旧暦六月の次の月は閏六月になります。
簡単にまとめるとこうなります。
閏六月一日(7月23日)朔
閏六月三十日(8月21日)晦
七月初一日(8月22日)朔
夏至から数えて三回目の庚日を起点にして、そこから十日間を「初伏(頭伏)」、立秋後の最初の庚日から十日間を「末伏(三伏)」、「初伏」の最後の日と「末伏」の最初の日の間を「中伏(二伏)」としました。「初伏」と「末伏」はそれぞれ十日間と決まっていますが、「中伏」は暦の関係で十日間か二十日間になります。合計三十日か四十日続く三伏の中で、中伏が最も暑くなります。
「数九」は一年で最も寒い時期のことです。
冬至から数えて九日ごとに一つの「九」とします。黄河流域では「三九(三番目の九。冬至後十九日から二十七日)」と「四九(冬至後二十八日から三十六日)」が最も寒いとされ、「九九」に至って数が尽きたら春が来ます。
これ以外に南方には「入梅」「出梅」という言葉もできました。南方では夏の梅が成熟する頃に雨が増え、気候が湿熱になります。これが「梅雨」です。
古人は十日を一つにまとめて「旬」と称しました。一カ月は「上旬」「中旬」「下旬」に分けられます。唐代は十日に一日休んで沐浴しました。毎月十日、二十日、三十日を「休沐日」といいます。また、上旬の沐浴の日を「上浣」、中旬を「中浣」、下旬を「下浣」といいました。「浣」は「洗う」の意味です。ここから「上浣」「中浣」「下浣」という語がそれぞれ「上旬」「中旬」「下旬」を指すようになりました。
次回は日と時です。