2015-09-08から1日間の記事一覧

第一回 宣王が杜大夫を殺し、鬼になって訴える(後篇)

*『東周列国志』第一回の後篇です。 宣王が「檿弧箕箙」の禁令を出し、城中の百姓はそれに従いましたが、郷民(地方の民)には禁令が伝わりませんでした。 翌日、一人の婦人が複数の箭袋を抱えて都に向かいました。袋は箕草で織られています。その夫が山桑…

第一回 宣王が杜大夫を殺し、鬼になって訴える(前編)

第一回 周宣王が謡を聞いて杜大夫を殺し、鬼になって冤罪を訴える (周宣王聞謡軽殺 杜大夫化厲鳴冤) *『東周列国志』第一回 前編です。 周王朝は、武王が商王朝(殷王朝)の紂を討伐して天子の位に即き、成王と康王が継ぎました。二王は守成の明主であり…

東周列国志

『東周列国志』は、西周末から春秋戦国時代を経て、秦が天下を統一するまでの、五百五十年以上に渡る長い時代を舞台にした長編歴史小説です。 明朝中期の余劭魚が『列国志伝』を書き、明朝末期の馮夢龍が『列国志伝』を基礎にして『新列国志』を編纂し、清代…

春秋時代189 東周景王(十一) 鄭の宴 前541年(3)

今回も東周景王四年の続きです。 [五] 夏四月、晋の趙武、魯の叔孫豹と曹の大夫が鄭に入ったので、鄭簡公が宴を開いて三人をもてなすことにしました。 鄭の子皮が趙武に宴の日時を伝えると、趙武は『瓠葉(小雅)』を賦しました。『瓠葉』は下級貴族の宴の様…