2016-05-12から1日間の記事一覧

第三十八回 周襄王が鄭に住み、晋文公が原を降す(後編)

*今回は『東周列国志』第三十八回後編です。 晋文公が出発しようとした時、河東の守臣が報告しました「秦伯が勤王のために自ら大兵(大軍)を率いて来ました。既に河上(黄河沿岸)に至っており、すぐにでも渡河を始めるはずです。」 孤偃が言いました「秦…

第三十八回 周襄王が鄭に住み、晋文公が原を降す(中編)

*今回は『東周列国志』第三十八回中編です。 二将が捕えられたと聞いた周襄王は、富辰にこう言いました「早くから卿の言に従っていれば、このような禍を招くことはなかった。」 富辰が言いました「翟の勢いは盛んです。王は暫く出巡するべきです。諸侯の中…

第三十八回 周襄王が鄭に住み、晋文公が原を降す(前編)

第三十八回 周襄王が乱を避けて鄭に住み、晋文公が信を守って原を降す (周襄王避乱居鄭 晋文公守信降原) *今回は『東周列国志』第三十八回前編です。 宮人・小東の話しを聞いた周襄王は、心頭で怒りが燃え上がりました。急いで床頭から宝剣を取ると、太叔…

戦国時代43 東周顕王(十一) 田忌の出奔 前341年(2)

今回は東周顕王二十八年の続きです。 [二] 斉の成侯・鄒忌(『資治通鑑』胡三省注によると、鄒は国名から生まれた氏です)は田忌を嫌っていました(以下、『資治通鑑』の記述です。『史記・田敬仲完世家』は東周顕王二十五年・前344年に書いています)。 鄒…