写真 粽子(ちまき) 端午節

明日は旧暦五月初五日、端午節です。
中国では粽子ちまき。zong zi/4声。ゾンズ)を食べます。
我が家では昨晩いただきました。

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文化や習慣というのは、時代に合わせて変化するものですが、日本が旧暦の習慣を新暦にあてはめているのは、どうも釈然としません。
その代表が端午と七夕です。

端午は旧暦の夏五月初五日です。
旧暦では一月から三月が春、四月から六月が夏なので、五月初五日はこれから夏本番になる頃です。
夏バテの心配があるから栄養がある物を食べます。
もう夏なので、南方では龍舟の競技が開かれます。
これを新暦の5月5日にしてしまうと、全く季節感がありません。

七夕は旧暦の秋七月初七日です。新暦では8月に入っています。
夕涼みをして美しい星を眺めるのが本来の七夕です。
でも、新暦の7月7日にしてしまうと日本はまだ梅雨なので、星を見るどころか外出すら億劫になります。

もう一つついでです。
日本の年賀状で「迎春」「賀春」といった言葉を使いますが、子供のころはとても不思議でした。1月は冬真っ盛りなのに、なぜ「春」なのだろうと。
本来これは旧暦正月元旦の風習です。
旧暦の元旦は立春の頃に当たり、春が始まる日とされています。現在の中国では春節として祝っています。
これなら「迎春」「賀春」という言葉がぴったりだと納得できます。

日本でも、旧暦の風習は旧暦に合わせて祝うことができれば、その日がもつ意味をもっと理解できると思うのですが、今となっては難しいですね。ちょっとだけ、残念です。