2015-03-05から1日間の記事一覧

春秋時代 重耳の帰国(4)

晋の公子・重耳の亡命生活を書いています。今回で最後です。 東周襄王十六年(前637年)十月(本編では九月)、晋恵公が死にました。 十二月(本編では翌年正月)、秦穆公が重耳を晋に入れます。一行が黄河まで来た時、狐偃が重耳に璧玉を還して言いました「…

春秋時代 重耳の帰国(3)

重耳の亡命生活を書いています。 重耳が秦に入ると、秦穆公は五人の女性を重耳に娶らせました。晋の太子・圉の妻だった懐嬴もその一人です。 重耳が懐嬴に盥(たらい)を持たせて手を洗いました。新婦が盥を持って新郎に侍るのは婚姻の礼の一環です。 本来、…

春秋時代 重耳の帰国(2)

晋の公子・重耳の亡命生活を書いています。『国語・晋語四』を元にしています。 重耳一行が衛から曹に移りましたが、曹共公も礼を用いませんでした。 曹共公は重耳が骿脅(胼脅。肋骨が繋がっている異相)だと聞いていたため、その様子を見てみたいと思いま…

春秋時代 重耳の帰国(1)

晋の公子・重耳が十九年の亡命生活を経て帰国し、国君の位に即きました。 春秋時代58 東周襄王(十八) 晋公子・重耳 前637年(2) 春秋時代59 東周襄王(十九) 晋文公即位 前636年(1) 本編では『春秋左氏伝(僖公二十四年)』の記述を主な資料として亡命中の様子…