2016-08-08から1日間の記事一覧

第八十六回 呉起が将を求め、騶忌が相を取る(五)

*今回は『東周列国志』第八十六回その五です。 斉の騶忌はしばしば周りの者に「邑守の中で誰が賢人で誰が不肖だ?」と問いました。 同朝の人(同じ朝廷に仕える者)は皆、口を極めて阿大夫の賢才を褒め称え、即墨大夫をけなします。 騶忌はこれを威王に話し…

第八十六回 呉起が将を求め、騶忌が相を取る(四)

*今回は『東周列国志』第八十六回その四です。 話は斉に移ります。 田和は斉侯になってから二年で死にました。子の午が跡を継ぎ、午から子の因斉に継承されます。因斉が即位したのは周安王二十三年のことです。 因斉は斉の国が豊かで兵が強いことを自負して…

第八十六回 呉起が将を求め、騶忌が相を取る(三)

*今回は『東周列国志』第八十六回その三です。 韓烈侯は俠累が殺されたと聞いて「賊は誰だ?」と問いました。しかし誰にもわかりません。そこで死体を市中に曝し、千金の賞を懸けました。相国の仇に報いるために、賊の姓名と来歴を求めます。 死体は七日間…

第八十六回 呉起が将を求め、騶忌が相を取る(二)

*今回は『東周列国志』第八十六回その二です。 魏文侯が翟璜に西河の守備について尋ねました。ちょうど呉起が翟璜の家に投じていたため、翟璜は呉起を推挙します。 文侯が呉起を招いて問いました「将軍は魯将として功を立てたと聞いたが、なぜわざわざ敝邑…

第八十六回 呉起が将を求め、騶忌が相を取る(一)

第八十六回 呉起が妻を殺して将を求め、騶忌が琴を弾いて相を取る (呉起殺妻求将 騶忌鼓琴取相) *今回は『東周列国志』第八十六回その一です。 呉起は衛国の人で、若い頃は里中に住み、剣術に夢中になって正業に就きませんでした。それを母に譴責されたた…

第八十五回 楽羊子が中山羹を啜り、西門豹が河伯に婦を送る(後篇)

*今回は『東周列国志』第八十五回下編です。 文侯は中山の地が遠いため、親信の者に守らせなければ無虞(憂いがないこと)を保証できないと考えました。そこで世子・撃を中山君にします。 世子・撃が命を受けて都を出た時、田子方が敝車(粗末な車)に乗っ…

第八十五回 楽羊子が中山羹を啜り、西門豹が河伯に婦を送る(中篇)

*今回は『東周列国志』第八十五回中編です。 ちょうど八月中秋の時です。中山子・姫窟が羊肉や酒を楸山に送って鼓須を慰労しました。鼓須は月に向かって酒を楽しみ、警戒を忘れてしまいます。 三更(夜二十三時から一時)の頃、西門豹が壮兵を率い、枚をく…

第八十五回 楽羊子が中山羹を啜り、西門豹が河伯に婦を送る(前篇)

第八十五回 楽羊子が怒って中山羹を啜り、西門豹が偽って河伯に婦を送る (楽羊子怒餟中山羹 西門豹喬送河伯婦) *今回は『東周列国志』第八十五回前編です。 趙無恤は豫穣に服を三回撃たれた時、続けて三回寒噤(寒さで震えること)しました。豫穣の死後、…