神農の子孫

神農の子孫に関して、『帝王世紀』と『史記・三皇本紀』の記述を紹介しました。
 
 
『帝王世紀』は神農の後、帝承、帝臨、帝明、帝直、帝来、帝哀、帝楡罔が天下を治めたとしています。
 
十八史略』は帝承、帝臨、帝則、帝百、帝来、帝襄、帝楡としています。
 
史記・三皇本紀』では、神農は奔水氏の娘・聴詙(または「聴訞」「聴談」)を娶って帝臨魁を産み、帝臨魁の後は、帝承、帝明、帝直、帝釐、帝哀、帝楡罔が継承したと書いています。
 
資治通鑑外紀』にはそれぞれの即位の歳が書かれてているので、以下、紹介します。
 
神農は奔水氏の娘・聴談を娶り、臨魁を産みました。
帝臨魁
元年は辛巳の歳。
在位年数は六十年、もしくは八十年です。
 
帝承
元年は辛巳の歳。
在位年数は六年、もしくは六十年です。
帝臨魁の前に即位したともいいます。
 
帝明
元年は丁亥の歳。
在位年数は四十九年です。
 
帝直
元年は丙子の歳。
在位年数は四十五年です。
 
帝釐
「帝克」と書かれることもあります。
元年は辛酉の歳。
在位年数は四十八年です。
 
帝哀
元年は己酉の歳。
在位年数は四十三年です。
 
帝楡罔
元年は壬辰の歳。
在位年数は五十五年です。
 
 
神農から帝楡罔まで八世になります。その時間は『史記・三皇本紀』『帝王世紀』によると五百三十年、『十八史略』によると五百二十年です。
資治通鑑外紀』は、神農から 楡罔までは四百二十六年、臨魁から楡罔に至る七帝は神農氏の号を踏襲して、三百六年続いたとしています。
また、異説として「炎帝は八世五百二十年、あるいは三百八十年続いた」「神農氏は十七世にわたって天下を擁した」「神農から炎帝まで百三十三姓が継承した」という内容を書いています。最後の説では神農氏と炎帝を別人(神)と考えているようです。